ビーコスの事業の一つである、国際交流を目的にした修学旅行企画が日経流通新聞で掲載されました。 |
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外国人と修学旅行
一緒に観光、語学も学習
2004年6月10日 日経流通新聞 掲載
「外国人留学生と一緒に交流する修学旅行はいかが」
留学生を中心に、日本在住の外国人約四千二百人を組織する人材サービス業のビーコス(京都市、金春九社長)。109力国の国籍を持つ外国人が登録しており、85言語に対応できる。修学旅行や国際交流企画のほか、翻訳、ビジネスサポートなどを請け負う。
社長の金氏(35)が立命館大学に留学申に始めた国際交流事業を発展させ、2001年10月に法人化した。社名は「ホワイ(なぜ?)」との問いかけに「ピコーズ(なぜならば)」で答えることにちなんだ。
人気企画は2001年から始めた「修学旅行で国際交流」だ。学生の街京都を拠点とする同社ならではの企画で、修学旅行生が日本在住の留学生と議論をしたり、筆光地をめぐるというもの。当初は京都、奈良だけだったが、2003年8月から東京でも始めた。
これまでに六十校以上から依頼を受けた。学校側の要望に個別に応じて企画する。班別行動に同行したり、滞在旅館やホテルに留学生を招き出身国の話や日本に対する印象をディスカッションしたり、語学研修も引き受ける。変わったところでは民族楽器の演奏、民族舞踊も披繕する。 |
金社長は『同じ金閣寺を見ても、日本人と外国人では感動する点が違う。その違いの背景を学ぶことが重妥だ」と力を込める。
互いの語学力を駆使して意志疎通し、最終日には「学生同士が別れ難くて涙を見せる場面もしばしば」という。修学旅行に学習の要素を求めるケースが増えていることから、2004年度は前年度比5剖増の30〜40校を見込む。 運営面で最も気をかけるのは派遣する留学生へのフォロー。毎週100〜150人の登録者があるが、東証や人柄などは入念にチェックする。「国際交流と言うと無料の意識が外国人にも強いが、最低でも一時間千五百円の給料を保証し、仕事として認識してもらう」(金社長) ビーコスのもう一つの事業が各種言語の翻訳。売り上げ約4300万円(2003年12月期)の4割を占める。言語別では通常の翻訳会社に比べて英語が極端に少なく、2割程度。ベトナム語やインドネシア語などが主流で、輸出入に関連するメーカーや小売業関達の企業などからの依頼を受けている。 今後は、海外に拠点進出している日本企業向けに、日本在住外国人の人材派遺業やビジネスコンサルティングを目指す。資本金を二千万円に増強。人材派遺業を手がけるための申請も済ませた。 通常、日本企業が実施する海外拠点のための人材育成は、現地の人材を2〜3ヵ月間程度。日本の本社で研修させて赴任させる。金社長は自社の登録外国人を活用、研修の教師役として派遣する考え。 「(留学生として)数年間を日本で過ごし、言葉だけでなく、日本のモノ作りやサービス品質、慣習を肌で感じとった外国人に母国との橋渡しを担わせればビジネスはもっとスムーズに運ぶ」と意欲を燃やす。
(吉野真由美) |